ちひろのゆめ日記

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家康の家臣、山岡荘八の小説で歴史を学んでみる!

徳川家康は、人質として過ごした不遇な幼少期を経て、天下統一を成し遂げました。山岡荘八歴史小説原作で大河ドラマにもなる壮絶な人生を送った英傑の陰には、信頼できる優れた家臣たちがいました。山岡荘八の小説「徳川家康」とともに、歴史をなぞってみてはいかがですか。

 

徳川家康の生涯(1543-1616)

天下人徳川家康を支えた名だたる家臣や山岡荘八歴史小説の「徳川家康」の家康像をご紹介します。
徳川家康は、1542年三河国(現在の愛知県)で松平広忠の嫡男として誕生しました。
幼少期を織田氏・今川氏の人質として過ごし、独立後、人質時代に既に知り合ってたとされる織田信長と同盟を結びます。後の功績により、江戸幕府の初代征夷大将軍(在任1603年-1605年)となり、嫡男秀忠に将軍宣下を行わせ、将軍職は徳川氏世襲していくことを天下へ示し、75歳の生涯を終えました。

 

生誕 :岡崎城(愛知県岡崎市
墓所久能山東照宮日光東照宮大樹寺高野山
 父 :松平広忠
 母 :於大の方(伝通院)
幼名 :竹千代
正室 :築 :朝日姫
側室 :養珠院,西郷局,茶阿局,英勝院 他
 子 :松平信康,亀姫,秀康,督姫,徳川秀忠松平忠吉松平忠輝徳川義直,徳川頼信 他

 

徳川家康は、天下を統一して、長きに渡り平和をもたらしました。
数々の偉業や功績に欠かせないのは、徳川家康の裁量とともに、優れた家臣たちの存在です。
家臣に恵まれた武将といえます。

徳川家康側近 徳川四天王

徳川家康の側近として仕え、多大な功績をあげた4人の武将の呼称。仏教の四天王に準えています。

酒井忠次(1527年 - 1596年)

四天王の最年長者である酒井忠次は、松平(徳川の前身)の譜代家臣である酒井忠親の次男。
家康が今川義元の人質として駿府に赴く際、同行して以来、家康に仕えています。
旗頭として、城を攻め落とす戦功を立てたり、協定などの交渉も行っていました。
家康の主な戦いには全て参加しています。

本多忠勝(1548年 - 1610年)

安祥松平家(徳川本家)の最古参の安祥譜代の本多氏、本多忠高の長男。
幼いころから徳川家康に仕え、19歳にして旗本先手役に抜擢され、常に家康の居城の城下に住み、旗本部隊の将として活躍しました。
装具の大身槍と鹿の角をあしらった鹿角脇立兜がトレードマークで、別名を「平八郎」といい、豪胆な振る舞いや活躍は、織田信長豊臣秀吉にも勇将として賞賛されました。
武田軍には「家康に過ぎたるものが二つあり、唐の頭に本多平八」と揶揄されたほどでした。
*唐の頭:当時徳川家で流行っていたヤクの尾毛の飾り

榊原康政(1548年 - 1606年)

三河国上野郷で榊原長政の次男。
勉学を好み、字も上手かったといいます。13歳の時に家康に見出され、小姓となりました。
19歳で元服し、同年齢で親友とされる本多忠勝とともに、旗本先手役に抜擢されます。
石田三成が、家康を襲う動きがあるとの情報を受け、康政は家康の元に馳せ参じ、兵の数を多く見せようと考え、関所を設けて人々の往来を制限し、兵糧として、お米、お餅、お酒などを一つ残らず買い取ると触れ回ったといいます。
このように行政能力にも長けていましたが、能筆家とも知られており、家康の書状もよく代筆したとされています。

井伊直政(1561年 - 1602年)

今川氏の家臣である井伊直親の長男。
榊原長政と同様、幼少期に家康に見出され、小姓となりました。
22歳で元服し、家康の養女で松平康親の娘である花(後の唐梅院)と結婚しました。
家康の命により武田の兵法を引継ぐもので、その代表が朱色の「井伊の赤備え」という軍装です。
小柄な体つきで顔立ちも少年のようであったといいますが、長槍で敵を蹴散らす勇敢な姿は「井伊の赤鬼」と称され恐れられていました。
武勇だけではなく、政治的手腕を豊臣秀吉は高く評価し、政直のみが昇殿を許される公家成に該当する侍従に任官され、徳川家中で最も格式の高い重臣となりました。

山岡荘八(1907-1978)

山岡荘八は、新潟県出身の歴史小説中心に幅広い活躍をした小説家です。
太平洋戦争中(1942年より)従軍作家として各戦線で活動し、戦後、北海道新聞(後に中日新聞神戸新聞)に連載し、十七年の歳月を費やし完結した歴史小説徳川家康」(全26巻)はベストセラーとなり、家康ブームをまきおこし、山岡荘八の名を世に広めました。
劇作家でもある小説家長谷川伸に入門し、山岡荘八の筆名を用いるようになります。
1973年「紫綬褒章」も受章しています。

山岡荘八歴史小説徳川家康

山岡荘八徳川家康」は、家康の母(於大の方)が松平家に輿入れするところから始まります。
徳川家康という一人の人間を掘り下げるだけではなく、家康をとりまく周囲の環境やそれぞれの場面で出会う人々の人物描写や内面の感情が細やかに描かれています。
山岡荘八は、徳川家康が泰平の悲願を貫いて数々の苦難を乗り越えたことと、戦後、再び世界と比肩し得るほどに立ち直った日本を重ね合わせ描いたともいわれています。
徳川家康の75年という壮絶な生涯を、山岡荘八の17年という歳月を費やし描いたことから、山岡荘八の家康への思いや平和への願いが感じられます。

山岡荘八歴史文庫(講談社

山岡荘八の歴史文庫は全100巻にも及びます。
ストーリーは、演劇的でテンポもよく読み易いです。また、登場人物がもとても細やかに描かれていて、山岡荘八歴史小説は、初心者でもわかり易いです。
徳川家康と深く関わりがあり時代が交錯する、不世出の天才「織田信長」(全5巻)、信長の業績を継いだ「豊臣秀吉」(全8巻)は、巻数も少ないのでおすすめです。
史実に沿って、まずは「織田信長」からはじめるのもいいかもしれません。いろいろな側面から、徳川家康を学べると思います。

山岡荘八原作 横山光輝漫画作品

山岡荘八歴史小説原作で、ドラマや映画以外に、漫画にもなっています。
作者である横山光輝は、長年にわたり広いジャンルで活躍した漫画家です。
徳川家康」の他に、山岡荘八原作では「織田信長」「豊臣秀吉」「伊達正宗」などの作品もあります。
漫画で歴史をなぞるのも、小説とはまた違った味わいがあるのではないでしょうか。

コミック「徳川家康」

山岡荘八司馬遼太郎の「徳川家康

徳川家康」と言えば、たくさんの作家が作品にしています。中でも、司馬遼太郎「覇王の家」は、徳川家康の幼少期から天下を取るまでを描いた歴史小説で有名す。
歴史小説は、もちろん、史実に基づき物語が展開されますが、おもしろいのはその作家の主観です。
例えば、徳川家康のイメージは、司馬遼太郎作品のように「陰湿な人」など、どちらかというと悪者・敵役としてみられることが多いように感じますが、山岡荘八の作品では「忍耐の人」という、悪者とはかけはなれた人物像です。
読み比べてみるのもおもいしろいと思います。

徳川家康山岡荘八のまとめ

徳川家康は、一般的にあまり良いイメージではありませんし、好きな戦国武将に名前が挙がるほどの人気もないと思いますが、山岡荘八の描く「徳川家康」はストーリーの小説としてのおもしろさに加え、家康やその家臣たち人物像が、とても細やかに描かれているので、改めて、歴史を楽しめると思います。