2人暮らしの生活費に不安があるけど大丈夫?
これから2人暮らしを始めようとしているあなた。しっかりとした生活費のイメージはできていますか?本当に2人分の生活費を捻出できるのか不安だとは思いますがこのポイントさえ押さえておけばば何も恐れる必要はありません。
2人暮らしを始める前に
はじめの一歩
2人で一緒に暮らすということこれには色々なカタチがあると思います。結婚前の同棲生活や、結婚後の夫婦生活他にもルームシェアなどがありますね。何にせよ2人暮らしというカタチもまたそうした相手がいるということもとても素敵なことだと言えるでしょう。
さて、そんな夢と希望にあふれた共同生活ですがその中で最初に行う共同作業は何だと思いますか?
家を探す、家具を買う、家事の分担を考える・・確かにどれも大切ですが、はじめの一歩は違います!2人暮らしは「生活費を考える」ところから始まるのです。
2人で生活費を考えてみる
あんな家に住みたい、こんな暮らしがしたい
憧れの2人暮らしが始まるとあって当然色々な理想を浮かぶことでしょう。
しかし家や暮らしのレベルというのは許容できる生活費のレベルで決まるのです。
理想をイメージすることは必要なことではありますがあとで「こんなはずでは」にならないためにもまずは生活費を具体的にして現実を見てからにしましょう。
標準的な2人暮らしの生活費とは
引き落とされる最低限の生活費
- 家賃 75,000円 : 2DK~2LDKの大きさ、駐車場代込みです
- 電気代 6,000円 : 共働きだと日中は誰も使いません。
- 水道代 4,000円 : 比較的変動が小さい項目になります。
- ガス代 4,000円 : 冬場は暖房や温水で高くなるので注意。
- スマホ代16,000円 : 大手3社だとスマホ1台8000円ほどでしょうか。
- ネット代 6,000円 : 契約の仕方で大きく変わります。
- 受信料 2,000円 : NHKは2か月おきに4000円です。
- 食費 30,000円 : 毎週5000円あれば十分な自炊ができます。
※自動車ローン 40,000円 : 180万クラス、48回払い、頭金とボーナスなし。
※自動車保険 10,000円 : 対人対物車両の基本セット。
※その他保険:子どものいないうちは健康保険で十分かもしれません。
合計143,000円(※193,000円)
以上が標準的な暮らしにおける「最低限」の生活費です。約14万円、車を買う人であれば約19万円ほどが必要となりますね。
ちなみに食費は引き落とし項目とは違いますが生きるために必要なのでこちらに入れています。
また参考地域は愛知県の名古屋市になります。当然首都圏だと物価(家賃)はより高くなりますが給与水準も違ってくるので負担割合は同じかもしれません。
おこづかい部分の生活費
- 外食費 10,000円 : 週1回程度のディナーが楽しめます
- 交通費 10,000円 : 電車移動、ガソリン代、駐車場代などです
- 施設費 10,000円 : カラオケやレジャー施設、美容院などがあります。
- 衣料費 10,000円 : 衣服を含めたその他の買い物費用(雑費)です。
※その他 : ゲーム課金や月額サイト、健康食品の定期購入など
※貯金 : この項目に関してはまたのちほど
合計40,000円
以上が最低限の生活費とは別で使いたい「おこづかい」です。学生時代は何かと安く済ませることができましたが2人暮らしをする年齢にもなるとそうはいきません。
社会人としての身だしなみや、お店の質など食費以上に人付き合いはお金がかかるものなのです。
生活費を2人で割り振ると
金の切れ目が縁の切れ目
2人暮らしをするほどにお互いを信頼し合っていてもお金のトラブルというのは簡単にその土台を揺るがします。それはお金に現実的な価値(信頼性)があるからです。
待ち合わせをしたのに、いくら待っても来なかった。1000円貸したのに、期日をすぎても返してくれなかった。
どちらも約束を破られたことでは同じですが一つ目はこれまでの信頼関係を考慮する余裕があるのに対し二つ目は無条件で「不信」を感じるのではないでしょうか。
つまり友情や愛情といった実態のない人間性に対しお金という現実性は簡単に優先されてしまうのです。だからこそ親友でもお金の貸し借りはしないほうがいいですし共有の生活費でも、平等に支えるようにしましょう。
1人あたりの生活費
前述の標準的な暮らしでいうと
二分割した生活費71,500円(※96,500円)
おこづかい部分 40,000円
一人当たり合計 111,500円(※136,500円)
約12万円がざっくり分けた場合の生活費です。車を持っても約14万円となります。新卒でも手取りで15万円以上が相場なので共働きなら不安に感じることはないと思います。
基本的には共有部分の生活費を平等に割って、おこづかい部分は自己責任というのが平等でしょう。
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賢く暮らすにはダブルゆとり
節約はゆとりがあってできること
さて、標準的な予算を見てどう思いましたか。
家賃もおこづかいも全然削れるのではないか?
その分貯金を増やせるのではないか?
このように切り詰めているわけでもないのに意外と余裕があることに気づくでしょう。となればその分予算を削りたくなりますよね?ところがそれが間違った生活費を作るのです。
よく貯金を最初に確保しておくといいと言います。確かに貯金を強制的に行える点では有効ですがそれは余分な使い道を塞ぐことに意味があるのです。
意味のある予算さえも貯金枠で塞いでしまうのは余裕のない張りつめた生活費ともいえるでしょう。そこからはもう増えることしかできないため結局貯金を引き出して、すぐに破たんしてしまいます。
賢くゆとりある貯金を
お見せしてきた生活費モデルにあるのは単なる無駄ではなく、節約可能な「ゆとり」なのです。
そんなゆとりある生活費はそのままに残りの空きスペースを貯金枠で埋めます。
手取りが15万なら生活費12万の貯金3万
手取りが18万なら生活費12万の貯金6万
無駄は塞いで、ゆとりは活かす、これなら貯金は増えることしかできませんし貯金が家計を圧迫することもありません。
ゆとりある生活費、貯金というゆとりそのもの、ダブルゆとりが暮らしの安心に効くのです!
賢く暮らすにはメリハリをつける
緩めるところは緩めよう
生活費の見通しを立てたところで貯金額に不満が出る人もいるかもしれません。というのも同棲や夫婦生活というのは子どもやマイホームを意識するからです。
家の頭金、教育資金、結婚資金などどれも一筋縄ではいかないものでしょう。貯金が生活を圧迫しては本末転倒ですがそれでも貯金を増やしたいならどうするのか。
まずゆとりある生活費は大原則だと考えて下さい。
例えば「おこづかい」というのは流動性が高いので瞬間的な貯金確保や他の出費のカバーに回せます。生活の自由度は流動性に左右されるので他にも電気代や食費などにも触れないようにしましょう。
抑えるところのみを抑える
ということで、流動性の低いものを削るのが正解です。つまり自由が利きにくい固定費用のことですね。
例えば家賃75,000円で生活費を考えていた場合、実際にかかる家賃も当然同額の75,000円のため実は使えるお金の「ゆとり」には関係がないんです。(もちろん貯金額には差が出ますが)
そのため家賃を65,000円に変えても削った分が貯金枠で埋まるだけですので特に生活が苦しくなるわけでもなく貯金だけが増えるカタチになるのです。
他にはネット代やスマホ代などもセット割にしたり、格安SIMに変えたりで安く削れます。また電気代ではなく、エアコンの設定温度なんてのもアリです。
意識するところは緩めたまま、意識しないところだけ抑える、これだけで特に切り詰めたりしないでも強制的に貯金額を稼ぐことができるのです。
賢く暮らすためには不測を予測するべき
局所的な出費とは
例えばプレゼントの費用、どこから出しますか?
その月だけおこづかいや食費を犠牲にするか、あるいは貯金から「前借り」して引き出すか、もしくはそこで使うためのボーナスと考えるか?
いずれにせよ一度くらいならわがまま出来るでしょう。でも局所的な出費って実は多いんです。
プレゼントだけなら何とでも用意できるかもですが車を持つ人には、それよりはるかに高いものが待っています。
自動車税4万円に車検10万円はとても痛い出費ですよね。またアパートの契約更新料などもあなどれません。
貯金とは別の積立金
生活費を破たんさせかねない局所的出費ですがそのような不測はあらかじめ予測できますし予測ができるならいくらでも準備できるのです。
おこづかいの項目を増やすのも手ですし積立金として用意しておくのもオススメです。
毎月1万円を積み立てておけば2年で24万円、自動車税と車検は2年で18万円ほどなので
十分カバーできますし、余りは貯金してもいいでしょう。
大切なのは貯金やボーナスには頼らないということ、それがゆとりのある生活費ということなのです
賢く暮らすには心持ちが大事
毎日おうちデート
ゆとりある生活費を組んだつもりでも根本的に収入が足りてなかったり標準以上の暮らしを求めてしまったりで苦しい生活になることもあるでしょう。
生活費が破たんしてしまっている、貯金はすぐおろして貯まらない、とはいえ車も付き合いも妥協できない。でもこれらの金銭的な苦しみというのは言ってしまえば2人暮らしゆえのものなのです。
毎日おうちデートを続けていると考てみて下さい?1万円のデート代なら30万円以上の価値がこの暮らしにあるのです。
そして苦しいといいつつも妥協せずにデートを続ける漢気、そこに一番の目標である「幸せ」があるのではないでしょうか。
お金はあくまで手段
お金が少ないなら少ないなりの生活でいいのです。だれのため、何のための二人暮らしか?お金が抑えられればお互いの幸せに使える、お金を抑えることが幸せのゴールではないのです
お互いの幸せのためにお金を使えたなら心にゆとりのある2人暮らしは出来ているのです。
生活費なんて怖くない
ゆとりのある生活費を組んでしまえばそれ自体が安心感につながります。生活費はまさしく「生活の中心」ですので自然とお金にも心にもゆとりがもてるでしょう。
せっかく楽しみにしていた2人暮らしです。切り詰めるばかりではもったいないですよね。
どうして一緒に暮らしたいのか、その根本にある幸せを考えながら初めての「共同作業」に挑んでみてはいかがでしょうか。