ちひろのゆめ日記

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歌舞伎の演目が面白すぎる!奥の深さにビックリ!

歌舞伎は理屈抜きで面白いものです。もっと、その楽しさをしるために、歌舞伎の演目を調べてみましょう。演目にはいろいろなパターンがあって、奥の深さに驚かされます。

歌舞伎の演目は、狂言と舞踊に大別されます

慶長年間(1600年頃)に、出雲のお国が京都で始めたと伝えられる「かぶき踊り」が歌舞伎の源流だといわれています。諸説あるようですが、少なくとも、歌舞伎が400年以上の歴史を持つ一大芸能であることはまちがいありません。
今や、歌舞伎は世界中にファンを持ち、ユネスコから無形文化遺産に指定されるまでになっています。
歌舞伎が多くの人々に支持されることの大きな理由は、その内容のスケールの大きさ、多様性にあるのではないでしょうか。歴史物もあれば世話物(現代物)もある。狂言(物語)もあれば舞踊に特化した演目もあります。また、時空を超え、あるいは、天界と現世との交流など、荒唐無稽でスペクタクルな芝居まであると、実にさまざまです。
ここでは、歌舞伎をもっと楽しんでいただくために、分野別の代表的な演目をご紹介し、理屈抜きの面白さを感じていただきたいと思います。
歌舞伎の演目は「歌舞伎狂言」と「歌舞伎舞踊」に大別されます。
歌舞伎狂言というのは、普通のお芝居で、歌舞伎舞踊は、純粋な踊りです。
まず、歌舞伎狂言についてですが、これもまた「時代物」と「世話物」に分けられます。
それぞれについて演目例をあげてご説明します。

歌舞伎狂言 時代物

時代物とは、簡単に言いますと、江戸時代以前に起きた出来事をベースに作られた演目です。実際に、室町や鎌倉時代に起きた事件を芝居化したものもあれば、江戸時代の事件を、古い時代の事件ということにして作品に仕上げたものもあります。
時代物にもいくつか分類がありますが、人気のあるのは、やはり、観客のよく知っている事件や物語をアレンジしたものです。
曾我兄弟の仇討ちをテーマにした「曾我物」、源義経の周辺を描いた「判官物」、言わずと知れた「忠臣蔵物」などがあります。

歌舞伎 曾我兄弟

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脇筋も人気の演目 伊賀越道中双六〜沼津

時代物では、昔から仇討ちをテーマにしたものが人気です。この作品は、「日本三大仇討ち」の一つとして知られる「鍵屋辻の決闘」がテーマになっています。しかし、この沼津の段は、生き別れた父子が偶然に出会うものの、なんと、仇討ちの敵同士だったという、哀しい運命を描いた傑作です。
歌舞伎の作品には、本筋とは離れた物語が付いているものも多く、そちらの方が有名なことも少なくありません。

伊賀道中双六〜沼津

見得を切る 菅原伝授手習鑑 車引の場面

時代物で、乱闘や剣戟のシーンが目玉になった作品、いわゆる「荒事」はたいへん人気で、市川団十郎家のお家芸ともいわれます。
荒事には「見得を切る」場面が出てきます。主人公の感情がたかぶり、いよいよ大詰めだというところで決めます。「成田屋!」というような掛け声が飛ぶところです。

車引

歌舞伎狂言 世話物

江戸時代の、一般庶民の日常生活や、話題にのぼった事件を作品化したものを「世話物」といいます。
主な登場人物はすべて町人で、長屋の面々や遊女らがからんだ、風俗的な作品になります。
江戸の人々は、心中や、悲劇的な話がお好きのようで、現代の感覚でいえば、かなりグロテスクな演出がされている演目も少なくありません。
また、歌舞伎の世話物が、落語や講談に脚色されること、あるいはその逆のケースも珍しくありませんでした。

歌舞伎 世話物

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吉原百人斬りから 籠釣瓶花街酔醒

これは、かなりグロテスクというか、凄惨なお話で、もともと講釈だったものを脚色したといわれています。元ネタは、江戸享保年間に実際に起きた「吉原百人斬り」事件です。
江戸の遊郭吉原を舞台に、地方の男が、都会に出て来て、美しい吉原遊女にぞっこんになりますが、結局体よくふられ、それがもとで気が触れて、妖刀「籠釣瓶」で、次から次に人を斬るというストーリー。
救いがなく、後味の悪いお話ですが、そういうことも含めて歌舞伎なのです。

籠釣瓶花街酔醒

歌舞伎舞踊

お芝居よりも、踊りがメインとなる演目です。
歌舞伎舞踊には、お芝居の中の、踊りの部分を独立させて、そのまま演目にしたもの(娘道成寺)や、踊り手が早変わりする「五変化、七変化」物など、いろいろなパターンがありますが、もっとも多いのは、能や狂言に材を取り、歌舞伎的に振り付けした「松羽目物」です。
松羽目というのは、能舞台の背景の、松の木が描かれた板のことです。つまり、能や狂言の曲目をモチーフにしているので、松羽目物といいます。
歌舞伎の「勧進帳」は、能の「安宅」から。歌舞伎の「釣女」は狂言の「釣針」から取ったものです。

娘道成寺

歌舞伎舞踊の代表格「娘道成寺

松羽目の代表的な演目 連獅子

能の「石橋」から取ったものです。いわゆる石橋物、獅子物には、鏡獅子、枕獅子などいくつかのバリエーションがあります。この連獅子は、親子の獅子が登場し、豪快な「髪洗い」(長い髪を、地を洗うように振り回す所作)と、親子の愛情を感じる演出で大変人気のある演目です。

連獅子

まとめ 理屈抜きの豪華な世界へようこそ

歌舞伎は、理屈で考えると面白くないと、よくいわれます。時代考証や、季節感など、よく考えると「?」となる演出が多々ありますが、そういうことに拘泥しないで、純粋に、役者の芸に魅了され、華やかな世界に身を浸してみると、本当の歌舞伎の楽しさを感じることができるのではないでしょうか。
時空を超えた華やかな世界をのぞいてみませんか。

歌舞伎

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